本日の多,他,侘 短歌 3月26日

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3月26日 青春短歌 KADOKAWAオフィシャルチャンネルより抜粋

以下は、募集に応募された青春短歌の一部です。
青春真っただ中のみなさんは、リアルな共感を抱くでしょう。
中高年の皆さんは、過ぎ去った遠い日々の思い出に懐かしさを覚えることでしょう。

「爆弾でも作ってるんじゃないか」って母の当時の口癖でした  いさき

筆箱の中消しゴムのケースの影わからないように君の名を書く
  サイキ

シャボン玉追うようにしてただ君と未来を語るひとときがある
  寺本百花

教科書の陰で眠っている君を盗みみている青い青い空 
      桔梗

君が見たくてでも君に見られたくなくてちらと見たグラウンド
  レオ


これらの歌に触れて、わたしが思い出したのが「梁塵秘抄」の次のうたです。


遊びをせんとや 生まれけむ
戯れせんとや 生まれけむ


遊ぶ子供の 声聞けば
我が身さえこそ 揺るがるれ

3月20日 田岡文子 山口組三代目姐 短歌

吹きすさぶ嵐に耐えて寒椿紅鮮やかに花開くまで

山口組三代目組長田岡一雄が日本刀で殺人事件を起こし、懲役八年の実刑で入獄した時に、一雄には愛人が何人もいた。妻の文子は刑務所に何度も面会に行っているが、あるとき、「わたしか、他の愛人か、決めてください」と田岡に迫った。田岡は返事に困り、「ん~ン」と唸っていたとき、立ち合いの刑務官が田岡に向かって「何とか言えよ、時間がくるぞ」と言葉をかけた。とうとう田岡は「おまえのこと好きやしなー」と言った。その一言を聞いて、文子は「ようし、分かった。八年待ったる」と覚悟を決めたそうである。刑務所を転々とする間に何人もいた愛人も一人去り二人去りしていった。もともと無為徒食な遊び人など文子は嫌いだったのだが、いつしかその世界の人になっていった。                       (山之内幸雄 チャンネルより)